しじみに含まれるアミノ酸とは?その種類と効果を解説
1.しじみにはアミノ酸が豊富
しじみは栄養が豊富ですが、とくにアミノ酸がバランスよく含まれています。
アミノ酸は人体の20%を占めるタンパク質を構成する成分で、その中でも体内で生成できない必須アミノ酸は積極的に食事から摂取することが必要です。
しじみはこの必須アミノ酸が含まれる理想的な食材です。
この記事では、しじみに含まれるアミノ酸について詳しく解説いたします。
2.しじみに含まれている必須アミノ酸
しじみには9種類の必須アミノ酸がすべて含まれています。
2-1.しじみはアミノ酸スコアが高い
しじみはアミノ酸が豊富というだけでなく、アミノ酸スコアが高いという特徴があります。
アミノ酸スコアとは、9種類の必須アミノ酸の含有率を表す数値で、100に近いほど1日に必要なアミノ酸を摂るのに適していることを示しています。
9種類の必須アミノ酸はどれか1種類でも少なくなると、他のアミノ酸が少ないものに合わせて吸収されることになり、全体の吸収率が落ちてしまいます。
アミノ酸スコアが高い食品を摂ることが、効率よく必須アミノ酸を体内に摂り入れるコツになるのです。
しじみには9種類の必須アミノ酸がすべて含まれ、アミノ酸スコアも100点満点です。
理想的な動物性タンパク質と言えるでしょう。
2-2.BCAA
必須アミノ酸の中でも注目したいのが、「BCAA」と呼ばれる3種類のアミノ酸(イソロイシン 、 ロイシン 、 バリン)です。
運動パフォーマンスを高めるアミノ酸として、アスリートの定番ともなっている成分なのです。
BCAAは運動時に筋肉のエネルギー源になるもの。
筋肉トレーニング時に摂取することで筋肉増強をサポートします。
疲労回復効果もあり、運動効率を高めてくれるでしょう。
2-3.トリプトファン
必須アミノ酸のトリプトファンは、「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンを生成します。
これは精神を安定させ、リラックス効果が期待できるもの。
さらに、セロトニンは夜になると睡眠を導くメラトニンというホルモンに変わります。
質の良い睡眠が取れるようになり、ストレス解消効果を発揮するでしょう。
3.非必須アミノ酸や遊離アミノ酸
必須アミノ酸の他にも10種類の非必須アミノ酸、そして遊離アミノ酸のオルニチンやタウリンを含んでいます。
非必須アミノ酸の中でもとくに多いのがアスパラギン酸、グルタミン酸です。
3-1.アスパラギン酸
アスパラギン酸は、エネルギーを作り出している細胞の近くで働くアミノ酸です。
一番使われやすいエネルギー源になります。
アスパラギン酸を摂取することで速効性のエネルギーが作れるので、栄養剤などの原料にも使われています。
3-2.グルタミン酸
グルタミン酸もアスパラギン酸同様、速効性のあるエネルギー源です。
疲労回復効果も高く、早く元気になりたいときに役立つでしょう。
3-3.オルニチン
オルニチンはタンパク質を構成するのではなく、血中や細胞内で単独に働く遊離アミノ酸です。
主に肝臓内に存在し、有害なアンモニアを分解して排出する働きがあります。
しじみにはこのオルニチンが豊富で、アンモニアの排出が促進されることで高い疲労回復効果を得ることができるでしょう。
3-4.タウリン
タウリンもオルニチンと同じ遊離アミノ酸です。
体内のあらゆる臓器に存在し、とくに脳や心臓、肝臓、筋肉、網膜に多く含まれています。
タウリンには外部の環境に左右されずに体温や血圧を一定の状態に保つように調節する機能があり、タウリンはこの機能を作動させて体のバランスを保っているのです。
タウリンを摂ることで疲れた体や心の状態を回復させ、一定に保つ働きをしてくれるでしょう。
4.まとめ
しじみにはアミノ酸がほぼ理想的な形で含まれていることを説明しました。
体が元気になり、心も安定するという素晴らしい効果があるようです。
肝機能も高まるので、文句なしの食べ物と言えるでしょう。
今日からさっそくしじみを食卓に乗せたくなりますね。