しじみで夏バテを解消しよう！

1.しじみは夏バテに効く？

しじみは昔から夏バテに効果的と言われています。
うなぎと同じく、土用の丑の日に食べる習慣もあるのです。
夏に旬を迎えるしじみは栄養価が高く、夏バテの症状に効果が期待できるのだとか。
しじみがどのように夏バテを解消するのか、その効果を詳しく解説しましょう。

2.夏バテの原因と症状

夏の暑い日になると「夏バテ」という言葉はよく使いますが、具体的にその原因と症状について確認しておきましょう。

2-1.夏バテの原因

夏バテになる原因には、次の3つが考えられます。

脱水症状
自律神経の乱れ
睡眠不足

高温多湿の環境で、汗が大量に出ます。
こまめな水分補給を怠ると水分不足になり、夏バテの症状を引き起こしやすくなります。
夏場はエアコンの効いた部屋にいる機会が多くなり、外との急激な温度差で自律神経が乱れる場合があります。
冷え過ぎた場所にずっといることでも、自律神経の不調が起こりやすくなるでしょう。
熱帯夜はなかなか寝つけないもの。
眠りも浅くなって睡眠不足に陥りがちです。
自律神経の乱れが不眠を引き起こすこともあります。

2-2.夏バテの症状

上記の原因によって、次のような症状が起こりやすくなります。

全身のだるさや疲労
食欲減退

自律神経の乱れや脱水症状は、全身のだるさや疲労感をもたらします。
これは睡眠不足によっても起こること。
よく眠れないことで日中の疲労が回復せず、疲労が溜まることでも原因になるのです。
また、自律神経の不調や冷たい飲料を飲み過ぎることで、胃腸機能の低下が起こります。
食欲が減退して食事の量が減り、エネルギーや栄養不足の不足を招くおそれがあるでしょう。

3.しじみで夏バテ解消

夏バテを放置すると、免疫力が下がって病気になりやすくなります。
そこで手軽に対策できるのが、しじみを摂ることです。
しじみは栄養バランスが良く、夏バテの症状に効く成分がたくさん含まれているので、次のような効果が期待できます。

3-1.疲労を回復する

しじみにはアミノ酸がバランスよく含まれています。
このアミノ酸の中には、疲労を回復する効果のあるものがたくさんあり、夏バテにも大きな効果が期待できます。

＜疲労回復効果のあるアミノ酸＞

オルニチン：有毒なアンモニアの排出を促進し、肝機能を高める

タウリン：体温や血圧を一定の状態に保つ

アスパラギン酸：エネルギーを作る細胞の中で働き、速攻性のあるエネルギーを作る

グルタミン酸：アスパラギン酸とともに速攻性のあるエネルギー源になる

オルニチンやタウリンにより肝機能が高まることでエネルギー代謝がよく行われ、疲れがとれやすくなります。
アスパラギン酸やグルタミン酸は、早く元気になりたいときの栄養源になるでしょう。

3-2.エネルギーを高める

しじみにはビタミン・ミネラルも豊富です。
食欲がなく栄養が十分摂れない時の補給になります。
とくにビタミンB群は糖質、脂質、タンパク質の代謝を促進してエネルギーに変える働きをするもの。
ミネラル類はその働きを補助します。
また、ミネラルは汗をたくさんかいて不足しがちな成分です。
しじみでたっぷり補うことで、元気を取り戻すことができるでしょう。

3-3.血流を良くする

夏のエアコンの効いた部屋にずっといると血流が悪くなり、だるさや疲労感の原因になります。
エアコンの温度を下げ過ぎないことや、温度を調節できない環境では上着を羽織るなどの対策が必要になるでしょう。
それでも体が冷えやすくなるのは事実です。
しじみには血流を良くする成分が含まれているので、その対策になります。
しじみに含まれるアルギニンには血管を拡張させる作用があり、タウリンやビタミンEにも血行を良くする働きがあります。
冷えて循環の悪くなった血流を良くして、夏バテの予防になるでしょう。

3-4.よく眠る

睡眠不足は疲労や食欲減退の大きな原因です。
少しでもよく眠れるようにするために、早くベッドに入る習慣をつける、寝る前はリラックスして過ごすなどの工夫が必要でしょう。
さらにしじみを摂ることでも、睡眠の対策ができます。
しじみには安眠効果のあるアミノ酸が含まれていて、良く眠るための手助けになるのです。

＜安眠効果のあるアミノ酸＞

トリプトファン：夜になると体内時計を調整するホルモンのメラトニンに変わり、自然な眠りにつきやすくする
グリシン：血管を拡張させて体温の放熱を促し、深部体温（体の中心部分の温度）を下げて深い眠りに入りやすくする

4.まとめ

しじみには夏バテの予防・改善の効果があることを説明しました。
土用の丑の日に食べることで有名なしじみですが、それ以外の日でも積極的に食べたいものです。
旬のしじみで栄養をしっかり補給することで、夏バテすることなく暑い夏を乗り切ることができるでしょう。